A-5.日吉山王垂迹曼荼羅












軸端は鍍銀に面金の金具




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サイズ 本紙 縦350o、横210o、表具 縦1060o、横284o 
※軸端を含まず

絹本著色、軸装、室町時代後期

比叡山を守護する山王社(日吉大社)の神々を描いた日吉山王垂迹曼荼羅と呼ばれる品です。

日吉山王曼荼羅には大別して宮曼荼羅、本地仏の姿で描かれた本地仏曼荼羅、垂迹神の影向した姿を描いた垂迹曼荼羅がありますが、ご案内の品は垂迹曼荼羅に分類される品です。

垂迹神の並びは社殿内に後屏を立てて鎮座する日吉上七社のうちの三宮、八王子を上段に、聖真子、大宮、二宮を中段に、客人、十禅師を下段にの外陣に大行事、早尾(すべて左から右)、前方に狛犬、さらに神の使いの三猿で構成されています。

日吉山王垂迹神曼荼羅には中央の大宮を僧形で描くものと唐服をまとった俗人形で描かれるものがあり、この度の品は大宮を僧形で描いたものです。本図の特徴としては、上部の御簾の奥に比叡山の遠景が描かれており、周囲に牡丹唐草が金泥で描かれていることがあげられます。

 

作風は全体を控えめな色彩で描かれていますが、面相、衣の文様など細部まで実に綿密な描写が見られます。

画絹はごく小さな作品とあり、画絹は同時代の作品と比べ、繊細なものが使われています。
尚、製作年代はやや発色が地味な印象などから、室町時代後期の16世紀頃の作と推測します。

保存状態は本紙の顔料、殊に胡粉の剥落があり、一部彩色が薄くなっています。

表具は古裂を用いて比較的近年に仕立てられたものと見え、金襴と茶系上下の表具裂は本紙とよくマッチしています。
本紙、表具ともによく修理されており、手を入れる必要はありません。

とても小さな品です。極端な拡大画像はイメージが異なって見えますため掲載しておりません。