A-4.泉福焼経断簡 




「藍紙」の藍で染めた紙の繊維を漉き込んである様子がお解りいただけると思います。


料紙に散らされた金箔を際立たせるため、角度を変えての撮影





価格 お問い合わせ願います ※お名前や連絡先のない方のお問い合わせには応じられないことがあります。

サイズ 本紙 縦247o 横457o、表具 縦1065o 横543o ※本紙縦は余白を含む。表具横は軸端を含まず。


藍紙華厳経巻第五十七、河内泉福寺伝来、平安時代(11世紀)、軸装)

 
藍紙に細い金界を引き、金箔を散らした料紙に鮮やかな墨書で書かれた装飾華厳経です。

その焼け痕の妙から、二月堂焼経と並び評される経で、河内国泉福寺に伝来との謂れを持つことから「泉福寺焼経」の呼称で知られる品です。
藍紙(らんし)とは、藍の紙の繊維を漉き込んだ紙で、同時代の藍紙万葉は夙に有名ですが、写経に用いられることは極めて稀です。


ご案内の品は下部が焼け手欠損し、焦げ色が一部に附着しています。
行数は26行で平均的な写経の一紙27行に僅かに足りません。しかし、この時代の紙は必ずしもサイズが安定しておらず、一紙につき1,2行の±の差異はよく見られます。
※他に泉福寺焼経七行額装の品があります。

文字の欠損は下部の1〜2文字で、行によっては17文字全てが判読できます。
藍紙は鮮やかさを失っておらず、金の界線、全面に蒔かれた金箔も輝きを失っていません。

表具古代裂調ではまとめられ、軸端は艶消しの黒塗、太巻き桐箱入りで仕立てられています。
目立つ欠点ではありませんが、本紙蕪余白に裏打紙の繋ぎ目の線が表面にごく浅く浮き出ています。


泉福寺焼経七行額装
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