E-1.紺紙金字経軸・軸端















価格154,000円(本体140,000円+消費税14,000円) ※送料当方負担

サイズ 
全体280o、軸端長23o、軸頭径16o

平安末期の紺紙金字経の軸端金具付きの軸棒です。軸端は銅製鍍金で軸頭に四弁の花と蕨手、軸部分には三葉の葉が上下互い違いに三か所に彫られています。花弁及び三葉の先端の弁脈、葉脈はデジタルカメラでは描写しきれないほどの繊細な彫金が見られます。
形状は軸頭の甲盛が高いタイプです。

 

軸棒は斜めに二分割して伸縮自在にしたもので、現状は紙を巻いて結合してあります。従いまして、現在の軸端の間隔がそのまま本来の経の紙高と一致するとは限りません。

尚、軸棒に「藤原」と書かれた紙が結び付けられていますが、後につけたもので本来のものとは無関係です。

 

由緒、伝来は判っておりません。

多くの紺紙金字経、それにつけられた軸端を見てまいりましたが、勅願経の神護寺経など最上級の紺紙金字経よりは鍍金の質で若干劣るように見えますが、中尊寺秀衡経や地方作などと比較しますと、ご案内の品が彫金の繊細さ、鍍金の質であきらかに上回っているように思います。

保存状態は鍍金の色がやや黒ずんでいますが、破損凹みはありません。

平安時代の金工技術の高さを知るうえで貴重な品です。