B-12.二月堂焼経断簡

    



額は木目調のアルミフレームです。布目のマットは大きめに切って本紙との間に若干の隙間を持たせました。
本紙は軽く糊付けしてありますが、容易に外すことが出来ますので、台紙の色を変えてお楽しみ頂くことも可能です。

価格 お問合せ願います。

サイズ 本紙 縦236o、横59o、額 縦415o、横215o

紺紙銀字華厳経、華厳経巻第十五、奈良時代

東大寺二月堂に伝わった奈良時代唯一の紺紙銀字経で、寛文七年(1667)の修二会の失火で堂宇と共に罹災し、独特の焼痕が残ることから「二月堂焼経」の名で呼ばれる経です。

ご案内の断簡は六十華厳(六十巻本)の巻第十五の一部三行です。
二月堂の華厳経六十巻は幾人かの手で書かれたことが知られますが、その中でやや太字で字詰めに拘らずに闊達に筆を走らせた印象を与る個体です。文字のツヤはやや失われているものの、滲みはなく特に一行目は虹色の光沢を放っています。

二月堂焼経をお選になる際に、どこに優先順位を置くかが問題となりますが、ご案内の品は僅か三行の小品ではありますが、文字色、料紙の鮮やかさ、残存した文字数、焼痕のグラデーションの美しさ、また価格も含めて総合的にとてもランクの高い品です。


華厳経巻第十五

瞻對具足成就不退功徳無量願皆悉成

其心彌廣等一切智於一念中悉能周遍無

量佛刹得無量智力悉能了知諸佛境界


※一行目の「
」が字余りに。一行が十七文字に統一されていなかった可能性も・・・。