B-3.小町塚瓦経・大日経断片








上段が表面、下段が裏面です。
青文字は大正蔵経を参照しましたが該当の文字がありません


価格58,000円(消費税・送料込) 

サイズ 縦最大66o、横最大106oo 

大日経巻第三、平安時代末期・承安四年(1174)

伊勢神宮の外宮に近い地に僧西観、遵西(じゅんさい)の発願で承安四年(1174)に埋納された瓦経です。
瓦経は来る末法の世に備えて、仏法を半永久的に残すために瓦に文字を書いて埋納されたものです。
こうした経塚は西日本を中心にいくつかが知られますが、年代の判るものは十指に満たないといわれ、その中で延久三年(1071)の鳥取・大日寺出土の瓦経が最も古く、承安四年(1174)の小町塚の瓦経が最も時代が降ると言われます。
小町塚の瓦経の特徴は、瓦一枚の表裏に十五行を書写し、文字に則天文字が使われていることで知られます。

小町塚の瓦経は江戸時代から民間の好事家の手に渡っており、納経の全容は判っておりません。
しかし、民間に出回る小さな個体を見ますと、金剛頂経、大日経、蘇悉地経、法華経など台密、天台系で重要視する経であることが判っています。
ご案内の品は大日経の巻第三の一部です。
文字は平安末期特有の柔らかみを感じさせる和様の文字で、瓦経の文字としては達筆です。
断片の部分は
上部の界線のある部分で、焼き色も白く美しい見栄えの良い個体です。

瓦経入門のお方にお勧め致します。