D-2.木製彩色華鬘 売約済

 










縁の周囲は銅板の覆輪が廻らされています。



サイズ 縦最大330o、横370o、縁高15o ※吊り金具を含まず

木彫彩色、桃山時代

肩の上がった形状の木製彩色華鬘です。
華鬘は神社仏閣の軒下や堂内の結界に懸けられる仏具(神具)で、金属製で作られることの多い品です。
意匠は蓮華唐草に紐の一般的なものながら、左右に配した蓮華を表裏で彫だし、表裏どちらから見ても同じ意匠に見えるように工夫されています。
作りは縁を上下に分割でつなげ、縁の内部の彫刻もいくつかのパーツを組み合わせてあります。

保存状態
外気に触れる場所に懸けられることの多い品で、彩色の剥落が進み、下部に下垂していた鈴、瓔珞は欠損しています。
彩色が剥落が目立つため、地味な印象を受けますが、元来は華やかな極彩色の品であったことが解ります。

製作年代は華やかな彩色の豪華な作りや金具の時代感などから桃山時代と推測します。
木製の華鬘は多く作られたようですが、金属に比べ破損しやすく残存する品は多くありません。
彩色の剥落は進んでいますが、手を加えていないウブな状態です。時代を経てきた風格をお楽しみ頂けましたら幸いです。