A-6.愛染明王図 売約済






宝瓶と三鈷杵は裏箔で表現されています。

 

サイズ 本紙 縦840o、横380o、表具 縦1610o、横568o ※軸端を除く 

絹本著色、軸装、江戸時代

密教図像から転写したような絹本著色の愛染明王図です。
細部の描き込みはさほど密ではありませんが、細く正確な鉄描線の輪郭線が見られます。
図像の特徴は尊像自体は至って正統派ながら、蓮台と宝瓶つなぎ目に三鈷杵が描かれる珍しいものとなっています。

本紙の状態は向かって右側に幾つかの虫食いの痕があるものの、折れやシワは皆無です。彩色は蓮弁付近や衣に変色や摩耗による色落ちがあります。
表具は近年仕立てられたものと見え、ほぼ完全な状態で傷みはありません。
近代的は表具で仕立てられたため古さを感じさせませんが、本紙を子細に見ますと年代を経た品であることが判ります。